Our York Bar  
08≪ 2017| 12345678910111213141516171819202122232425262728293009/ ≫10
【読了報告】並木陽『斜陽の国のルスダン』
並木陽さん『斜陽の国のルスダン』を読みました。
第0回静岡文学マルシェ (2016年6月) での戦利品です。
並木さんのご本を読んだのはこれが初めてです。
(ラジオドラマもありますが、とりあえずここでは原作についての読了報告です。)
※脱線しまくっているので感想文だけでいいわという方は次の赤字まで飛ばしてください……

ここを読みに来られる方にはいまさら紹介の必要もないでしょうが、13世紀のグルジア女王・ルスダンの波乱に満ちた生涯を描いた作品です。
「いまいちピンと来ないなあ」という方のために先に言っておきますと、当時のグルジアと日本との間には大きな共通点があるんですよ!

と、まるでグルジアの歴史に詳しいかのような口ぶりですが……(笑)
数年前まで、私のグルジアについての知識は、「たぶんヨーロッパの東のほうで、なんとなく名前くらいは聞いたことがあるかもしんない」という程度でした。
たぶん日本人の大半は、私と同じようなものではないかと勝手に思っています。

その国のことを日本では公式に「ジョージア」と呼ぶようになったと知ったのは、2015年末に「独裁者と小さな孫」という映画を観たときです。
架空の国の独裁者(おじいちゃん)と孫(女装ショタ)の逃避行を描いた作品でした。
小さな孫が言う「あーんちゅけび!」という言葉がいまでも耳に残っています。字幕は「明かりをつけろ」だったか「明かりを消せ」だったか忘れてしまいましたが……あれがジョージア語なのでしょうか。
この映画をきっかけに、ジョージアという国に少し親近感が湧いてきた時期に『斜陽の国のルスダン』の存在を知り、翌年6月の静マルで購入させていただきました。

ちなみに2016年には「みかんの丘」「とうもろこしの島」という2本のジョージア映画が公開されています。いずれも、ジョージアとアブハジアとの間で起きた紛争が背景にある作品です。
どちらもすごくいい映画だったんですが、個人的には「みかんの丘」のほうが見やすかったです。「とうもろこしの島」はセリフがとても少なく、映画館でウトウトしてしまった記憶があります……。
3本ともソフト化されていますので、興味のある方はぜひご覧になってください。

話は逸れましたが、ともかく、私にとってグルジアは非常に縁遠い国でした。
まして13世紀だなんて。
私は世界史もほとんど履修していませんし、当時のグルジアがどんな国だったのか全く知らない状態で、この本を手に取ったわけです。
世界史はさっぱりでも、日本史なら少し分かるかも、と学生時代の記憶を掘り起こしてみます。
鎌倉幕府の滅亡は1333年、「いちみさんざん」なんて暗記したなあ。13世紀というとその少し前か。
そういえばなんで鎌倉幕府って滅びたんだっけ――13世紀には、その一因となった大きな事件がありました。
そう、「元寇」です。げんこう!
(執権北条時宗が新刊を落として壁サーだった鎌倉幕府が崩壊するさまを想像し……ませんね)
日本は文永の役(1274)、弘安の役(1281)の二度にわたって元(モンゴル)の襲撃を受けました。
元と戦った御家人に褒美として所領を与えることができず、「御恩と奉公」が成立しなくなり鎌倉幕府滅亡の原因となった――というようなことが、私の教科書には書いてあった気がしますがいまはどうなのでしょう。

文永の役よりも少し前、グルジアもまたモンゴルの侵攻を受けています。
これが、先に書いた「グルジアと日本との大きな共通点」です。
日本では台風が来たおかげでモンゴル軍は敗退しましたが、グルジアではどうだったのでしょうか。
『斜陽の国のルスダン』は、ちょうどその時代を描いたお話です。
(ようやく続きから感想文です……)
>> ReadMore
スポンサーサイト
2017'08'28(Mon)18:16 [ 同人誌の感想 ] . . TOP ▲
好きすぎたテキレボアンソロ「祭」まとめ 前編~その前にいったんコマーシャルです~
テキレボ5につづき今回も勝手にやります(`・ω・´)……の前に!

======いったん商魂たくましいCM入ります======

新刊『暁天の双星』の試し読みをカクヨムにアップしました。
テキレボアンソロにて公開された「序章 ターミ・ポアットによる回想」及び、第一章「鶏声」を公開しています。
こちらもよろしくお願いします!

======以上、商魂たくましいCMでした~======

……どうも失礼いたしました。
こちらは私の非常に偏った趣味によるピックアップですので、入ってようが入ってまいがあまり気にしないでください。
私のお買い物メモというより、アンソロ単体で「好き!」と思ったお話を選びました。
忙しくて全部は読めないぜっていう方にゴリゴリお勧めしたい全13本となっております。
(あっ私のも読んでください……ほんと、お暇だったらでいいんで……笑)

前編8/17(木)公開分までが対象です。
なお前回に引き続き大好きで、Twitterで相互フォローさせていただいている作者さんのお話は分けました。
お名前からのリンクはWebカタログ、タイトルからはアンソロ本文に飛べます。
部門ごとに公開順です。

【ファンです部門】5作品

凪野基さん「三.二秒のブランク
読了後の最初の感想は前回と同じ……「ほ、本当に4000字?」でした(笑)
世界観も心情もしっかり丁寧に描写されていてSFもこわくない……!

小田島静流さん「星祭
われらが空想工房の主宰( *´艸`)(主催かな? どっちだろう?)
大好きな垂れ耳エルフのお話! 新刊も楽しみです。

永坂暖日さん「祭りの外
ああ~ハルダーもえ。。。(*´Д`*)
ここでは平和なお話ですが、ドイヒーらしい本編も気になる……。

孤伏澤つたゐさん「マッコウクジラ
つたゐさんならではの奥深いお話。
(これはもしや噂のマッコウクジラ×ダイオウイカ……!?)
でも親しみやすくて面白く、知的好奇心がくすぐられます!

夕凪悠弥さん「浴衣と迷子と友だちと。
女子かわいい。妹かわいい。(真理)もちろん、お兄ちゃんもイイ。
SFな世界観でのお祭りもとっても楽しいです。

続きまして今回ぐっと来た【ワッショイ部門】(なんだそりゃ?)8作品です~
(畳みます)


>> ReadMore
2017'08'18(Fri)19:01 [ 即売会イベント ] . . TOP ▲
【読了報告】オカワダアキナ「猫を飼う」
オカワダアキナさんの「猫を飼う」を読みました。
オカワダさんの作品を読むのは、テキレボアンソロの「飛ぶ蟹」以来です。
タイトルを囲うカギカッコが『』ではなく「」なのは、本ではなくweb上で読んだからです。
(ご本はもう完売してしまったそうで、お持ちの方が非常にうらやましいです)

「ザネリ」というオカワダさんのサークル名は、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に出てくる名前だそうですが、恥ずかしながらいまだまともに読んだことがありません。
「銀河鉄道の夜」については、私の小学生時代の担任が「人形劇を観たけど何がいいのかよく分からなかった」とディスっており、読書家の姉が「あの良さが分からないなんて、その先生まじセンスないな」とさらに先生をディスって、私の頭の中では先生(中年男性)vs読書家の姉(JK)の仁義なき戦いが繰り広げられていました。
(どうぞここで、あのトランペットの「ぱやや~~~、ぱやや~~~」というテーマ曲を流してください)

話が脱線しかしていません。
オカワダさんが書かれているのは「ジョバンニやカンパネルラになれないひとたちの物語」なので、「ザネリ」というサークル名になさったとのことで、私の中のザネリ君はオカワダさんが書かれる人物に似ているのかな、と勝手に思っています。
(※ザネリが男なのか女なのか、人間かどうかさえ知らないのですが、「銀河鉄道の夜」読むまであえてググらないでおくので、私に「ザネリっていうのはこういうキャラだよ」と教えないでくださいね。
ネタバレを吹き込むのはやめてください! 読んでない人だっているんですよ!!)
オカワダさんいわく、「年金払ってなさそうな人たち」。
「猫を飼う」の主人公鶴森ハルオも確かにそんな感じがします(笑)
現代社会の「ふつう」「まとも」といったメインストリームからはずれて、定職に就かず社会の歯車にはならず、かといって夢に向かって熱くひた向きに邁進するわけでもなく、どことなく不健全に生きているけど、たぶん善良な人たち。
いまのところそんなイメージです。

ここは私のブログだし、読了報告であって読書感想文ではないので、いくら話が脱線したって罪には問われないでしょうが、右上の×をクリックまたはタップする音が聞こえてきそうなので、いい加減話をもとに戻そうと思います。

「猫を飼う」は、東京都豊島区雑司ヶ谷周辺を舞台にした作品です。
主人公鶴森ハルオ(三十歳)は、作家を志望しつつもいまのところ名を成しておらず、国語の非常勤講師と、フリーペーパーの星占いコーナーを書くことで生計を立てていました。
ハルオは友人の亀山三四郎(漱石の主人公と同じ名前だ!)がクモ膜下出血で急逝したのを機に、非常勤講師を辞めて小説の執筆に取り組もうとします。が、思うように筆は進みません。
そんなある日、ハルオの部屋に佐藤ミユキと名乗る女性が猫を連れてやって来ます。ミユキはハルオが作った猫探しのチラシを見てやって来たと言うけれど、ハルオにはそんなチラシを作った覚えはありません。
ミユキが代わりの飼主を見つけてくるまで、ハルオは仕方なしに猫を引き取ることになって……、というお話です。
本作でまず読者の興味を牽引するのは「誰がハルオの名を騙ってチラシを作ったのか?」という犯人捜しのミステリーですが、そこに夢と現実を行き来するマジックリアリズム的要素(使い方があってるか不安です)が見事に融合しています。さらにちょっぴりクセのある登場人物たちとが相まって、どんどん先を読みたくなるお話でした。
(ここらで一旦畳みます。)
>> ReadMore
2017'07'29(Sat)20:27 [ 同人誌の感想 ] . . TOP ▲
北海道コミティア6(個人委託)参加情報
2017/6/25の「北海道コミティア6」にて、
KaLさんのスペース(F-08「Radwair Cycle」)に個人誌『剣士と赤竜』を委託します。

KaLさんが作ってくださったお品書きはこちら!
20170625北海道コミティア6
※画像クリックで原寸出ます

私の作品は下記の4冊に収録されています。
≪『剣士と赤竜』関連作≫
※書籍名からのリンク先はテキレボ6のwebカタログページです。
北海道コミティア6の情報ではありませんのでご注意ください。


①空想工房会誌『カケラ』vol.1
短編小説「初弟子」扉ページ含む全8ページ
赤竜との戦いで負傷し、療養生活を強いられている中年剣士ジェラベルドが、
亡き友の息子トートに剣の指導をするお話です。

②『剣士と赤竜』短編「宿題」先行頒布版
こちらは個人誌で、「初弟子」の続きとして書いたお話です。
単独でも読めなくはないですが、まさに続きモノの2話目といった感じなので、
カケラとセットで読んでいただけると幸いです。
主にジェラベルドとラウラの親子喧嘩の話ですが、
ジェラベルド、シノ、ラウラ、トートの主要キャラクター4人が出そろい、
長編化を前に試し読みとしても最適な一冊となっていると思います!

第5回テキレボアンソロに、ジェラベルドとシノの過去話
刺青」を投稿しています。
こちらもよろしければどうぞ。

なお『剣士と赤竜』は今後長編として1~2冊程度にまとめ、
KaLさんに表紙イラストを描いていただく予定です!
来春テキレボ7辺りに出せたらいいな……などと目論んでいます。
なにとぞ応援よろしくお願いします~!!


≪KaLさん作「Radwair Cycle」の二次創作≫

③ラドウェアサイクルアンソロジー第1弾「Radwair Capsule」
短編小説「いま此処にある影」(「阿波欲馬」名義)全4ページ
 シャンクとティグ様(ちょっとだけシーク)のお話です。

④ラドウェアサイクルアンソロジー第2弾「Radwair Capsule」
短編小説「語り継ぐこと」(「阿波」名義)全5ページ
 フェインがショタに惚れられるお話です(語弊)
 
どちらも2013~2014年辺りに書いたもので少し古いんですが、
いま自分で書いているものよりも描写に気合が入っている気がします(笑)
テキレボ関係の方に向けてさらに補足しますと、
「空想工房」小田島静流さん(1・2)・琉桔真緒さん・かんじさん(1)の作品や、
「えすたし庵」創静さんの4コマ(1)も収録されています。
KaLさん作の本編はWeb上で読めますので、
未読の方でもぜひお気軽にお手に取ってみてください!

というところで私関連の宣伝は終わりなのですが、
ついでに現在連載中の「絶界の魔王城《ザタナシュロス》」も
すごく面白いのでオススメさせてください!
「魔王にさらわれたお姫様を勇者一行が助けに行く話ね~、ふむふむ」
なんて思っているとえらい目に遭います!!(笑)
パンフレット(無料)と試し読みの冊子(100円)の頒布もあるそうです。
北海道コミティアへお越しの際は、ぜひぜひF-08「Radwair Cycle」へ!

KaLさんのサイトはこちら
「Radwair Cycle」



「絶界の魔王城《ザタナシュロス》」


2017'06'18(Sun)20:22 [ 即売会イベント ] . . TOP ▲
【読了報告】孤伏澤つたゐ『はだしの竜騎士』
孤伏澤つたゐさんの『はだしの竜騎士』を読みました。
テキレボ4での戦利品です。
つたゐさんのご本を読むのは、『Last Odyssey』『瀞』に続いて三冊目です。
最近若干仕事が忙しく本を読む時間が削られがちなのですが、もーなんか読みたくてしょうがない! ということで本棚から選びました。

正直に告白いたしますと、つたゐさんのご本は、なんとなく通勤電車の中で読んでしまうのがもったいないような感じがしていました。
最初に『Last odyssey』を外出中に電車の中で読んだとき、これは申し訳ないことをしてしまったなあと思い、『瀞』はめちゃくちゃ待たされる病院の待合室で少しずつ読んだ憶えがあります。
通勤電車だと、私の場合家と職場もさほど遠くないからぶつ切りになってしまいますし、文章の一つ一つがどれも粒よりの真珠のように美しいので、スキマ時間の暇つぶし的に消費してしまうのが申し訳ないように勝手に思っていたのです。
毎日億劫な通勤を楽しみにしてくれるような、わくわくする本も素晴らしいのですが、つたゐさんのご本は休日に家でゆっくり読書の時間を取って読むべき本だろう、と。
実際には休日も映画に原稿その他みっちり予定がつまっていて、そんな時間はほとんどないわけなのですが。

でも『はだしの竜騎士』を読んで、そんな考えが少し変わりました。
変わったというか、分かったのです。
「私たちはつたゐさんの文章を消費できない」のだと。

(ここらで一旦畳みます。)

>> ReadMore
2017'05'12(Fri)23:39 [ 同人誌の感想 ] . . TOP ▲