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Tw300字ss 第二十五回お題「訪れ」
「新時代」

 ある日暮れのこと、若い侍が憂国の志を得て、ひとり脱藩の道を急いでいた。夜のうちに峠を越え、明朝には京に集う同志のもとへ馳せ参じる心積もりであった。
 この峠には、妖が出て人を喰らうという。下り坂にさしかかったとき、侍はざんばら髪の女と厳つい顔の僧侶とがにらみ合っているのに出くわした。
「お侍様、どうかお助けを。妖が私を喰らおうとしております」
「騙されてはなりませぬぞ。この女子こそ妖でござる」
 さて、どちらの言い分が真であろうか。
 侍はたちまち刀を抜き放った。
「わしはこの国を変えに行くのじゃ。邪魔立て無用」
 そして二人ともなで斬りにすると、燃える夕陽を追うて走り、どちらが妖であったか振り返り見はしなかった。

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300字(wordで計算)
下記お題配布元ツイートの引用です。





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2016'09'03(Sat)21:00 [ Tw300字ss ] . . TOP ▲
    




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