Our York Bar  
06≪ 2017| 1234567891011121314151617181920212223242526272829303107/ ≫08
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--'--'--(--)--:-- [ スポンサー広告 ] . . TOP ▲
【読了報告】凪野基『凱歌』
*文字リンクの先はそれぞれテキレボ5のwebカタログページです

テキレボ関係の作業がある程度落ち着いたので、ここからは時間の許す限り手持ちのテキレボ既刊を読んで感想文などを書いてまいりたいと思います。
少しでもにぎやかしになれば幸いです。

今回は、凪野基さんの『凱歌』です。
凪野さんの御本を読むのは、『ヴェイパートレイル』『ふたり、神鳴りの』に続き三冊目です。

私の新刊をPRするべく、Twitterにて「剣士と赤竜」の先行レビューを書いていただける方を募集いたしましたところ、ありがたいことに凪野さんが立候補してくださいました。
レビューのお礼として、「私がすでに本を持っている方でしたら、私からも何か一つ読んで感想書かせていただきます」と書いておりましたので、脱稿後に読む一冊目に『凱歌』を選んだ、というのは、確かに事実ではあります。
しかし、これから感想を書くのは、「レビューを書いていただいたお礼だから」ではなく、
「『凱歌』を読んだ結果、何か書かずにはいられなくなったから」
だということを、まず言っておかなくてはなりません。

義務を果たすために書くのではないのです。
『凱歌』は、何か言葉にしなければ堪えられないような、ずっしりと質量のある感動を胸に残す作品なのです。

続きからレビューです。













「死んではならぬ、生をつなげ」

『凱歌』を読んで、何か書かねばという気持ちに急き立てられ、これを書いています。
そのくせ何から書き始めるのがいいのか、あまりにもいろんなことを考えすぎて、途方に暮れてもいるのです。

とりあえず、まだ『凱歌』を知らない「あなた」へ向けて、この作品の紹介をしてみます。
『凱歌』の主人公は、騎士の国イルナシオンに生まれたデュケイという青年です。冒頭ではまだ少年というべきですね。
騎士だった亡き父に憧れ、彼も騎士を目指しています。身分は低いのですが、騎士を養成する学校で国王の姪であるシャルロッテと友人になります。
彼女の計らいで、憧れの金剛騎士アーソ、そしてその姪ルネと出会うところから物語は始まります。

デュケイは本当に良いやつです。真面目で努力家で、清廉な好青年です。
騎士位を金で購う貴族も多い中、平民のデュケイはコネを利用して騎士になることを潔しとしません。彼は単に騎士位が欲しいのではなく、父やアーソのような誇り高い本物の騎士になりたいのです。
かといってデュケイも決して聖人君子ではなく、内面には様々な葛藤を抱える等身大の人間として丹念に描かれるので、あなたはデュケイにどっぷり感情移入し、『凱歌』の世界にいざなわれることでしょう。
作中の言葉を借りれば、あなたはいつの間にかデュケイや、彼の目を通してルネやシャルロッテと「つながっている」のです。

しかし、第一部で起こるある大事件に端を発し、イルナシオンの国運は坂道を転がるようにして落ちていきます。
国が傾いていく過程がとてもリアルで、私たちが生きる世界の歴史を振り返っても似たようなことがたくさん起こっていて、また現在にも起ころうとしています。
当然、そのさなかにあるデュケイたちも壮絶な体験をすることになります。
きっとあなたも一緒につらい思いをするでしょう。過酷な運命に呆然とし、涙を流すかもしれません。
それでもなお、私があなたに『凱歌』を読んでほしいと願うのは、過酷さの先にあるものを見てほしいからです。

冒頭の引用は、第二部の最後にある人物が言った言葉です。
「生をつなぐ」とはどういうことでしょうか。言葉通りに受け取れば、単純に生き永らえることのようにも思えます。
しかし最後まで読み終わったときには、あなたはこの言葉からもっと大きな意味を受け取っているに違いありません。
そしてもう一度物語の冒頭に戻って確かめたくなるはずです。彼らの生が、ずっとつながっていたことを。
そのとき『凱歌』はあなたの生ともつながって、力強い感動を与えてくれるはずです。




真面目くさって書きましたが、とにかく私が申し上げたいのは、
『凱歌』はいいぞ!!!!!
というか、凪野作品はいいぞ!!!!!
……ということでありますので、「ここからここまで全部」と、がっつりお買い上げになっていってください!(*'ω'*)


・凪野さんのサイト
灰青

凪野さんのTwitterはこちらです。

スポンサーサイト

2017'03'05(Sun)11:41 [ 同人誌の感想 ] . . TOP ▲
    


     


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。