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【読了報告】夕凪悠弥『月下の星使い』
夕凪悠弥さんの『月下の星使い』を読みました。
テキレボ5の戦利品です。

私の見ているTL上で、「あなたの〇〇さんはどこから?」という話題がちょっと流行っていたのですが、私の初夕凪さんはテキレボアンソロ「終わりのそのときに」でした。
「星天術」の使い手フェルナンドと、彼に拾われた少女ルーナのやり取りが大好きで「もっとください……!!」と思っていたんですが、なんと一冊の本にまとまって出るというではありませんか!
ありがとうございます……ありがとうございます……拝んじゃう……(*´Д`)

「おさしょう」(おっさん×少女)という言葉はどれほど浸透しているものなのでしょうか。
私はテキレボに一般参加するまで全然知りませんでした。
(「おねショタ」も同様に知りませんでした)
たぶん無意識のうちに、おっさんと少女の物語は今までにも接していたと思うのですが、「おさしょうだ!」と認識して読んだ作品としても初めてかもしれません。
なので『月下の星使い』初夕凪さんでもあり、初おさしょうでもあるという記念すべき一冊になりました。わーい(*´ω`*)

もちろん「おさしょう」フェルナンドとルーナの関係が超スーパーウルトラハイパーアルティメットもえもえドカン(意味不明)なのですが、それ以外にも面白さがいっぱい詰まった作品でした!

……と、この辺でいったん畳みます。






突然ですが、ファンタジーに登場する魔法を、仮に「文系」と「理系」に分けてみたいと思います。
(とか言いつつそんなに読んでないんで、薄目で読み飛ばしてください)

「文系魔法」は、その発動において主に言葉を紡ぐことが重要なもの。
呪文詠唱が詩的で美しく、それ自体が読みどころでもあります。
体系立てられた魔法理論は存在しないか、あってもさほど言及されないことが多いです。
また呪文はなくても、魔法を当然のように使える人外が使う魔法もこれに当たるかもしれません。

反対に「理系魔法」は理論が重要で、長い呪文の代わりに魔法陣や道具がよく用いられ、使用者はたいてい人間です。
「自販機にお金を入れてボタンを押したらジュースが出てくる」のと同じように、魔法を使う行為とその結果についての因果関係が厳然と決まっていて、「奇跡が起きた!」みたいなご都合展開にはならず、物語にフェアな感じがあります。
(いや、自販機も当たりつきのモノはありますけれども)
それぞれに良さがあって、どちらが好みかは人それぞれですが、私は理系魔法によりカッコよさを感じます。
私自身が文系……というか理系苦手人間なので、ないものねだり的に憧れがあるのかもしれません。

で、本題なんですが、『月下の星使い』でフェルナンドが使う「星天術」がめっちゃカッコいい理系魔法なんです!
「星天術書」という魔術書に前もって術式を書いておくと、それが魔術儀式と同じ効果になって、術者はそこに「接続」する。
その作法がとてもきびきびとしていて、魔術でありつつも、読んでいてまるでプログラミングを組んでバーッと自動処理をするような気持ちよさがあります。
私自身はプログラミングなんて全然知らなくて、VBAでエクセルのマクロをちょこっと動かすぐらいしかできないのですが、それの何万倍もすごいやつ(おい、どうした語彙力)をやっているみたいで、とても爽快でした。
……そしてその使い手フェルナンドもまためちゃくちゃカッコよくて一粒で二度おいしいわけですね~(*´ω`*)

星天術について「よく設定が練られています」などと言ってしまうと無粋の極みですが、しっかり体系立てられた理論の陰には、それまでの魔術が辿って来た歴史が感じられます。
私たちの世界で科学が発展してきたように、フェルナンドとルーナの世界では魔術が時代とともに進化してきて、星天術が生まれている。
「星天術」は単なる設定を超え、作品世界に歴史を生み出し、奥深さを与えているように思いました。

……で、この本で「もっとください」が叶ったはずだったのに、読み終えたいま私は読む前よりももっと強く「もっとくださぁぁぁい(*´Д`)」となっております(笑)
長編とか、連作短編のシリーズとか、とにかくもっとフェルナンドとルーナのお話が読みたいですし(個人的には二人の出会いとその直後くらいのお話が読みたいです!)、夕凪さんが書かれた他のお話も気になっています。これが沼か。

「これが沼か」と気づいたとき、人はすでに頭の先まで沼に浸かっているものですよね。知ってる(*'ω'*)

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2017'04'23(Sun)23:38 [ 同人誌の感想 ] . . TOP ▲